成田新高速鉄道の運賃申請に対して意見を述べました。
昨年の12月16日に成田新高速鉄道を運営する京成電鉄から、国土交通大臣に対して、運賃の上限認可申請がなされました。
申請区間は、京成高砂から成田空港駅までの区間で、950円となっています。
上野・日暮里から成田空港間は1200円で、スカイライナー特急券が1200円となっています。
新駅である、成田湯川駅から空港間は500円、成田湯川駅から日医大駅間が440円となっています。
全体での運賃もやや高いかなぁーと思いますが、時間が15分も短縮されるので、まぁー仕方が無いかなぁーという感じですが、一駅間の運賃設定が相当な割高感があるため、意見を述べました。
意見を述べたのは、国土交通省の諮問機関である、運輸審議会において、一般の方からの意見を聞くための公聴会が、1月26日と28日にありました。
その際に、意見を公述したい方の応募がありましたので、成田市議会の担当委員長として申込をして述べて参りました。
運輸審議会においてどのように判断されるのかわかりませんが、申請された運賃に対して、28名の公述人の内、賛成が9人、反対見直しが19人となりました。
私は28人中26番目になり、28日の午後に公述をしました。
公述の内容は以下の通りです。ここで見ると長い文書になりますが、是非読んでください。
平成22年1月4日
国土交通省運輸審議会 殿
公述申込書及び公述書
事案番号 平21第4001号
事案の種類 鉄道の旅客運賃の上限設定の認可
事案の申請者 京成電鉄株式会社
公述の申出者 氏 名 平良 清忠(たいら きよただ)
住 所 千葉県成田市玉造4-23-9
職 業 成田市議会議員
年 令 64歳
連絡先 090-3220-3669(携帯電話)
事案に対する賛否
平良清忠と申します。
私は、このたび、新規に開通する成田新高速鉄道、成田スカイアクセスの沿線で、唯一できる、新駅、成田湯川駅に隣接する、成田市玉造へ、昭和53年から住んでいて、平成7年からは成田市議会議員をしております。
玉造地区は、昭和53年から入居が始まり、現在は7800人が住んでいます。現在住んでいる多くの方たちは、将来駅が出来るということを夢見て、住むことを決めた方がほとんどであります。
私を含め地域の皆さんは、やっと思いが叶うと喜んでいるところであります。
そのようなことを鑑みて、この度の、鉄道の旅客運賃の上限設定の認可事案につきまして、意見を述べさせていただきます。
私どもが住む成田市は、一昨年開基1070年を迎えました成田山新勝寺の門前町として栄えてまいりましたが、昭和53年の成田空港開港とともに、更なる発展を遂げることができました。成田空港へ旅行やビジネスでお見えになる方は年間3500万人を超え、成田山新勝寺の参詣者も1000万人を超えております。その他にも、大型ショッピングセンターの来店者も、1000万人を超えるなど、毎年多くの皆さまに来成いただける市となっております。
成田空港につきましては、その整備の過程におきまして、我々が決して忘れてはならない悲しい犠牲がありましたことは、ご存じのとおりでありますが、開港された後は、我が国の国際線の基幹空港として、その重責を担ってまいりました。成田空港へのアクセスは、現在、JR線と京成本線の鉄道、リムジンバスや首都圏、近県都市とのアクセスバス、自家用車が利用されており、利用者のご都合で選択されておりますが、鉄道の利用が一番大きくなっており、空港内での出国手続きなどから定時性が確保できるからと考えております。
しかしながら、成田空港の利用者からは、他の主要国の基幹空港と比べて、都心から遠い、時間がかかるとの評価をいただいております。国におきましても、昭和46年成田新幹線基本計画が決定され、昭和49年に着手し、当時空港から市街地北にあたる一部区間の工事を進め、後に計画は失効となりましたが、その整備された施設を利用し、現在JR線と京成本線が成田空港まで運行されております。
その新幹線計画に代わる施策として、現在進められておりますのが、ご案内の成田新高速鉄道事業(Bルート)になります。
同鉄道の事業化にあたりましては、国の指導をいただきながら、千葉県が中心となって取り纏め、過去の鉄道整備スキームにおいて、整備スケジュールの遅延や周辺都市整備による需要見込み等を要因とした経営状態の悪化、高額運賃につながったとの検証をもとに、成田空港会社、千葉県をはじめ沿線自治体から無償資金が多く投入された整備スキームとなったと理解しております。
当市におきましても、当初スキームで約1,200億円というプロジェクトに約90億円の負担を決め参画いたしましたが、成田新高速鉄道の整備目的となっております東京都心から成田空港アクセスの速達性の向上によります成田空港機能の拡充、加えて掲げております千葉県北西部の連携強化及び地域活性化にも大いに期待したところです。
今般、京成電鉄株式会社におきまして、運賃の上限設定認可を申請されましたが、内容の一部の確認となりますが、正直申しあげまして、なぜこのような運賃の上限設定になったのか、期待が大きかったが故に非常に驚いているというのが感想でございます。
本事案の申請者であり、同鉄道の運行主体であります京成電鉄株式会社が、日頃より公共交通機関として果たしてこられた役割と、Bルート開業にあたり、新型スカイライナーの開発、日暮里駅や高砂駅の改良など、大きなプロジェクトを実施しておりますことに敬意を表するものであります。本事案の申請につきましても、運賃は経営に関する重要な事項ではあり、収支見込のもとにご自分の責任において、上限運賃を設定したことは理解しているところでありますが、同鉄道整備は、上下分離方式を採用し、国、県、空港会社、京成電鉄、沿線の9市村及び第三セクター方式で設立した成田高速鉄道アクセスのすべてが一丸となって取り組んできた事業でございますので、整備目的にもあります東京都心からの速達性の向上に留まらず沿線の住民にとりましても利用のし易い鉄道にならなければならないと思っております。
運賃の上限設定を検討していく中で、運賃協議を進めてこられた関係者において、いわゆる高運賃との認識をお持ちにならなかったのか、また、疑問に思われなかったのか。申請の運賃設定にならざるを得ないのであれば、残念ながら成田新高速鉄道整備スキームには問題があったことになるのではないでしょうか。
関係者一丸となって進めていた事業でありましたので、可能な情報を共有し検討する場があってしかるべきと考えます。
結果として、東京からの利便性の向上ばかり重視し、沿線への配慮に欠けたものになっていないか、関係する総てで再確認が必要なのではないかと思います。
終わりに、成田新高速鉄道が一日も早く開業できるよう、今後も微力ながら市当局と連携を図りながら協力をさせていただく所存でございますが、開業への影響がないように速やかな対応をしていただきたいと思います。
特に、成田湯川駅と空港間と上りの日医大駅間の1区間の運賃に見られるように、単区間運賃に対して、成田地域で大きな批判が出ていますことを述べておきます。
以上のことから、同鉄道が沿線住民にとりまして利用のし易い鉄道となるような運賃設定を再度検討して頂きますようお願いいたしまして、公述といたします。
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